皆様、大変お待たせいたしました。第11回アンケートの集計・分析結果をご報告いたします。
今回は昨年も実施した「エロゲーブランド」のブランドイメージ調査です。
毎度のことですが、アンケート結果はうちのサイトやリンクを張っていただいたサイトさんの閲覧者に偏っている
ので、それを留意しつつみていただけると幸いです。
今回も400名を超える大勢の方々にご協力いただきまして、うれしい限りです。改めてご協力いただいた方にはお礼申し上げます。
あわせてご報告が大変遅くなってしまったことを深くお詫びいたします。今回は自分の怠惰が最大の原因ですので言葉もありません。現段階ではモチベーションもさがっておりまして、今回を最後にアンケート企画はお休みしたいと思っております。これまでご協力いただいた大勢の方々本当にありがとうございました。また改めて再起することがありましたら、そのときはよろしくお願いいたします。
【目次】
1.アンケートの概要
2.回答者の属性
3.個別ブランド評価
4.ブランド間比較
5.最も好きなブランド
6.今後一番期待しているブランド
7.エロゲーブランドに望むこと
8.エロゲーブランドにして欲しくないこと
1.アンケート概要
実施時期:2004年8月25日〜9月4日
回収サンプル数:466サンプル
2.回答者の属性
まずは回答者の属性を見ていきたいと思います。今回の回答者はこういった方々になります。
年齢は「20〜24歳」(36%)が最も多い層で、ついで「20歳未満」(33%)と20代前半未満で大多数を占めています。一方、エロゲ歴は若年層が多いことを反映して「1〜3年未満」(35%)が最も多い結果となりました。
また、年齢別のエロゲ歴をみたグラフもご紹介しますが、これはいつものことながら、
20歳未満なのに5年以上という人が9%もいるのにびっくりさせられます(笑)
(年齢/エロゲ歴/年齢*エロゲ歴)
−年齢
−エロゲ歴
−年齢*エロゲ歴
3.個別ブランド評価
では、個別のブランドの評価を見ていきましょう。今回は15のブランドに対して15のイメージ項目をあてはまるだけ選んでもらう形式をとりました。
●キャラクターデザインは飛びぬけた評価のF&C
新作「CANVAS2」では同人でも大人気の七尾奈留さんを起用したり、その他多くの人気原画師を抱えているF&Cだけあって、
「キャラクターデザインがよい」は7割を超える高いスコアでした。ちなみに他ブランドと比較しても最も高い評価です。
しかし、その一方で他の項目は2〜3割台のスコアが多く、「絵だけ」という評価が定着していることがうかがえます。これは前回のアンケートでも同様の結果でした。
−F&C
(%)
●シナリオ、楽曲はNO.1。Keyブランドはいまだに健在
新作「CLANNAD」が春に出たばかりで追い風になるかなと思ったのですが、案の定KEYは全般的に高い評価になりました(もちろん元のブランド力もあるのですが)
とりわけ、
「シナリオ・ストーリーがよい」「使用している楽曲がよい」の2項目は8割、7割を超える高い水準になっている。さすがシナリオの麻枝さん、音楽の折戸さんといったビッグネームを擁するだけはある結果になりました。またブランドの好感度、購入意向も他と比べても高いスコアです。
一方で
「キャラクターデザインがよい」は低いスコアにとどまっており、樋上いたるさんの絵は好き嫌いが分かれることを改めて感じさせました。
−Key
(%)
●ちゃん様パワー健在。キャラデがトップのLEAF
一時期の若さに任せたような勢いはないものの安定した作品を提供し続けるLEAF、最も評価が高かったのは
「キャラクターデザインがよい」でした。前回アンケートでも同様のコメントでしたが、やはりちゃん様をはじめとした原画陣の層が厚いことはこのブランドの強みですね。同様に
「使用している楽曲がよい」も高く、こちらもいまだ層が厚いことの表れといえます。
また他のブランドに比べると
「ゲーム性が高い」という評価も高くなっており、ここ数年の試み(うたわれ等のSLG路線)も評価されていることがうかがえます。
−LEAF
(%)
●人気の高い原画師を起用しているminoriはキャラデがトップ
「Wind」のヒットでブレイクしたminoriは、原画に同人界で活躍している結城辰也さん、KIMちーさん、相田裕さんなどを起用しており
「キャラクターデザインがよい」がトップでした。ただし他のブランドと比べるとあまり高い水準ではありません。
全般的にスコアは1〜2割台にとどまっており、今後の成長に期待がかかります。
−minori
(%)
●同人界から一気に天下とり、TYPE−MOON
同人ソフトだった「月姫」の大ヒットによりブレイクしたTYPE−MOON、今年の頭にリリースした「fate/stay night」も大ヒットしており、いまだ勢いは衰えていないようです。
「シナリオ・ストーリーがよい」のスコアが最も高く、
「作品にオリジナリティがある」「将来性がある」も6割前後にのぼり、他ブランドと比べても高くなっています。
一方で「エロ」についての評価は低い水準でとどまっています。
ちなみにこのブランドについての不正投票がありましたので、それに該当しそうなサンプルは削除いたしました。それでもこれだけの結果を残せたということは今現在かなりの勢いがある証拠だと思います。
−TYPE−MOON
(%)
●ポストアリス?!ゲーム性とエロの新興ブランドXUSE
「永遠のアセリア」「フローラリア」などの近作が話題になっており、今夏のコミケブースでも長い列ができていたXUSE。どれだけの評価が集まるか個人的に楽しみだったのですが、やはりよい結果が出ています。トップだったのは
「エロ度の高い作品をつくる」で、ついで
「キャラクターデザインがよい」「ゲーム性が高い」と続いています。
「ゲーム性」と「エロ」といえばこれまでアリスソフトの評価がとても領域でした。今回の結果ではさすがにアリスにはかなわないまでも、それに近い評価を受けており、将来が楽しみなブランドだといえます。
−XUSE
(%)
●CS(顧客満足)はばっちり!のねこねこソフト
先日新作「ラムネ」がでたばかりのねこねこソフト。評価のトップは
「キャラクターデザインがよい」ですが、注目は続く
「顧客・ユーザーを重視している」でしょう。前回調査と同様に、しっかりとしたファンサービスによって、CSイメージは高いようです。
しかし一方で「シナリオ」「オリジナリティ」は低い水準にとどまっており、今後の課題といえそうです。
−ねこねこソフト
(%)
●シナリオ、声優評価は高いアージュ
前回調査でもトップだった
「シナリオ・ストーリーがよい」は今回も5割を超えてトップでした。やはり「君望」効果はまだ続いているということでしょうか。他でも自社ブランドで育てた栗林みな実さんや、一般ゲーム、アニメでの人気声優を起用していることから
「起用している声優がよい」という評価も高い結果になりました。
一方で
「顧客・ユーザーを重視している」は最も低く、これまで発売延期などでユーザーを期待を裏切ったことが原因かもしれません。逆を返せば「マブラヴ」新作への期待の高さが現れたという見方もできますね。
−アージュ
(%)
●老舗健在、まだまだがんばるアリスソフト
前回調査でも評価が高かったアリスソフトですが、今回もその強さは健在です。彼らの重要タイトルといえる「ランス」シリーズが発売された直後に調査を実施したことも追い風になっているかもしれません。
「ゲーム性が高い」「エロ度の高い作品を作る」は個別ブランドの評価として上位にあげられているだけでなく、他ブランドと比べても1位となっています。後述しますが、15のイメージ項目の順位の平均値を出したところ、アリスソフトは3.1位という驚異的な結果を残しています(2位はニトロプラス(4.1位))
−アリスソフト
(%)
●老舗苦戦、エロでがんばるエルフ
先述のアリスソフトとは好対照なのがエルフです。この業界の老舗として、がんばっていますが、イメージの評価では全体的に低迷しています。
「エロ度の高い作品を作る」がトップ(競合と比べても2位)と気を吐いていますが、それ以外の項目はほとんど1〜2割台にとどまっています。
」
−エルフ
(%)
●ホップ、ステップ、ジャンプを果たしたオーガスト
第3作目の「月は東に日は西に」で見事ジャンプしたオーガスト。最も評価が高かったのは
「キャラクターデザインがよい」で5割を超えました。べっかんこうさんのキャラデは人気が高いことがうかがえます。また、
「ノリがよい・楽しい」は作品に表れている明るいムードが、
「起用している声優がよい」は前作では人気声優鳥居花音さんを起用したり、何気に他の人気声優さんも起用していることが原因とうかがえます
−オーガスト
(%)
●マーケティング力はNO.1のサーカス
「水夏」「D.C.」などのヒット作を生んできたサーカスですが、今回のアンケートでは
「営業・販売戦略が上手である」といういわばマーケティング力の評価が最も高い結果となりました。企業としては重要な能力ですので、この部分が評価されていることは決してマイナスではないでしょう。ついで
「キャラクター・デザインがよい」が続いています。
−サーカス
(%)
●「SNOW」ヒット効果でキャラデ評価が高いスタジオメビウス
昨年1月にようやく(笑)リリースされた「SNOW」、このヒットのおかげか
「キャラクターデザインがよい」が最も評価の高い項目となっています。一方で、
「顧客・ユーザーを重視している」は極めて低く、「鬱だSNOW」という言葉を生み出したほど延期を重ねてしまった影響が出ているのではないでしょうか。
−スタジオメビウス
(%)
●実力派ブランドとしての地位を確立したニトロプラス
昨年の「デモンベイン」のヒットで、ヒットブランドとしての素地を固めたともいえるニトロプラスですが、今回のアンケートでもそれが如実に表れているといえます。最も高かったのは
「シナリオ・ストーリーがよい」で7割弱、ついで
「作品にオリジナリティがある」が6割で続いており、レベルの高いコンテンツを提供していると評価されているようです。
−ニトロプラス
(%)
●キャラクターデザインのみ高いフロントウイング
近作では「ジブリール」「そらうた」などをリリースしているフロントウイング、評価が高いのは
「キャラクターデザインがよい」で3割台。しかし他の項目は低い水準にとどまっています。他ブランドと比較するとやや認知度が低いのかもしれませんね。
−フロントウイング
(%)
4.ブランド間比較
●1位の数が多いのはアリスソフト、TYPE-MOON!!
これまでは個別のブランドごとにみていきました。では、それを比較するとどうなるでしょうか。各ブランドのイメージ順位をまとめたのが以下の表です。
まず1位の数を比較するとアリスソフト、TYPE-MOONの2ブランドがトップで4項目。ついでKEYが3項目、F&C・ねこねこソフト・オーガストが1項目となりました。
アリスソフトは
「ゲーム性が高い」「エロ度の高い作品を作る」「ノリがよい・楽しい」「信頼できる」の4項目でトップになっており、「エロ」「ゲーム性」の2軸をしっかりと持っているある意味本流のエロゲーブランドとして評価されていることがうかがえます。
一方のTYPE-MOONは
「作品にオリジナリティがある」「将来性がある」「このブランドが好きである」「このブランドの作品を今後買いたい」がトップで、こちらは現在の勢いがそのまま表れており、「好感度」が極めて高い故の結果といえます。もちろん、彼らのコアな魅力でもある物語性に大きく関わる「オリジナリティ」の評価が高いのもうなずけるところでしょう。
ついで、KEYは
「シナリオ・ストーリーがよい」「作品の出来が安定している」「使用している楽曲がよい」の3項目でトップでした。前項でも触れましたが、シナリオ・音楽で卓越した才能のスタッフを持っている強みがはっきりと出ています。また、作品数は少ないですが、これまで出た作品にはずれがないことが「安定性」への評価につながっているのでしょう。
ちなみに参考までですが、この順位の平均値を出したところ、以下のような順位になりました。
1位 アリスソフト 3.13
2位 ニトロプラス 4.13
3位 TYPE-MOON 4.53
4位 ねこねこソフト 6.13
5位 LEAF 6.20
1位の項目は1つもありませんでしたが、ニトロプラスは全般的にスコアが高く、ここでは2位に食い込んできています。
−ブランド間比較順位表
(順位)
5.最も好きなブランド
●感動を与えてくれるシナリオ・音楽が魅力のKEYがトップ!
今最も好きなブランドについては、KEYがトップでした。私の見解についてはこれまで何回か述べきましたので、ここでは皆さんの率直な意見を見ていただいたほうがよいと思います。
KEYについて主にあげられたのは、下記のような意見でした。
「シナリオ・ストーリー・音楽がよいから」
−シナリオ、楽曲が秀逸でプレイヤーを引き込む。そして心に残る作品を作ってくれているから
−やはり全作品通してシナリオがいいというのは素晴らしいことだと思います。
−音楽で泣けるので。
−感動ものが好きな自分にとってはこのブランドしかないですね。このブランドから出たソフトはどれも心に残るものばかりです。
「エロゲーをやるきっかけになったから」
−なんと言ってもこの世界に足を踏みいれたきっかけだったから!友人の薦めや、巷の噂からなんとなく手にしたものの、まさかギャルゲでマジ泣きするとは…でもこの会社の作品に出会えてホントに良かったです。ありがとぉーーーーっ!!!!
−この世界に来たきっかけだから
−自分が始めて手にとったエロゲ―がKanonでした。もうそれ以来、あの独特の世界観の虜です。今期の傑作であるCLANNADも、延期したなりの出来でした。一気にやるのがもったいなくて少しずつ、時間をかけてプレイしました。作品に対する愛情や熱意が最も強いブランド。そう感じます。
「CLANNADが期待通りだったから」
−CLANNADで再び泣かせてくれた。期待を裏切らない。
−正直3作目のCLANNADは日々エロゲーで人生を磨耗している人たち全員にやってもらいたい。ゲームというのはあくまで娯楽だが、正直最近のゲームはその娯楽に突っ走ってしまう傾向がある。だが、このエロゲーブランドで出た一般ゲーはクリアした後、「前を向いて歩いていこう」という気持ちにさせてくれた
−長いこと待たされたCLANNADが期待以上に出来のよい作品だったため衰えを感じなかったから。
「各要素がうまく融合しているから」
−ゲームやシナリオが安定しているために失敗が少ない。そのため、安心して買うことが出来る。その他のメーカーでは、シナリオだけ、キャラクターデザインだけ、ゲーム性だけがいいと言うことで評価されている節が多い。要は全てのバランスが重要。
−ここまでシナリオ・音楽・CGと巧く混ざり合っているものは他にはないです。
−世界観と音楽の組み合わせの良さ。
やはり際立つのは「シナリオ」「音楽」の2要素です。それも個々の要素がよいだけでなく、その2つがうまくマッチしていることが評価を高めている理由なんでしょうね。新作「CLANNAD」に関しても過去作に比べると市場の盛り上がりには欠けているような気もしますが、やはりきっちりと評価されているようです。
また「ONE」「KANON」「AIR」など過去の名作からこの世界に入った人にとって、いまだこのブランドは輝きつづけているようですね。
ついで2位だったのは、新興勢力TYPE-MOONです。
主にあげられたのは、下記のような意見でした。
「シナリオがよいから」
−シナリオが他に類をみないくらいに素晴らしいから
−つい時間を気にせず読んでしまう文章と先を読ませないシナリオが好きだから
−飽きやすい自分が、飽きずに最後まで一気にやれたから。そのぐらいシナリオがすばらしかったから。
「同人時代から好き、月姫ではまった」
−月姫の時のあの衝撃を忘れられない
−同人時代からTYPE-MOONを見てきて、愛着があるから
−月姫、fate/staynight共に完全にはまってしまったため。未だに月姫以上に好きになったゲームは存在しないし・・。
前項でもあったようにやはりシナリオへの評価が極めて高いようです。あとは前作「月姫」からのファンも多そうですね。
3位はニトロプラスでした。
「かっこいいから、燃えるから」
−かっこいい!これに尽きます
−ただ純粋に、「カッコいい!!」を追求しているから。
−他には無い、燃える作品を作ってくれている
「オリジナリティが強いから」
−オリジナリティではダントツで、他はちょっとまねできない作風が好き。中央東口と虚淵玄のコンビの作品だったらそれだけで買い。
−ほかのメーカーにはないアクション満載の演出が非常に好きです。シリアスでハードなストーリー展開はこれ以上ないですね。エロゲーっぽくないのもいい。
−他のエロゲ会社にはない、斬新なシナリオや演出が好きである。また銃器などの3DCGにも目を見張るものがある。そして、萌えと燃えが融合したストーリーはかなり好きである。特に広報活動に関しては、非常に評価にあたいする。
シナリオの評価が高いのがベースにあるのですが、その方向性として「かっこいい、燃える」といった漢っぽい要素と、それがとてもオリジナリティがあることが評価されていますね。ただ、その反面万人受けはしないため、他のブランドに比べると順位が低いのかもしれませんね。
4位はアリスソフト。
「『ゲーム』を出し続けているから」
−「ゲーム」を作っているため。
−エロゲーであることを抜きにしても純粋にゲームとして面白い作品を作り続けているので。安心して新作を買うことが出来る。
−会員になってるからといった理由も少しはありますがゲーム性が高く、毎回面白いゲームを出してくれて楽しませてくれるからが大きいかと。シナリオはまぁ、後からでいいやって気分でいます。実際、社会人となってからだと読むよりも快適に遊べるゲームを選んでしまうみたいで。読んでる暇があまり無い(苦笑)
−純粋にゲームだけでも楽しめる作品が多く、殆どの作品において完成度が高い。たまに大コケするが・・・。
−他のメーカーに比べてゲームに対するこだわりと結束の強さを感じます。出入りの激しい業界の中で、メインのスタッフが10年前とほとんど変わらないのが凄いです。
「ユーザーフレンドリーだから」
−このご時世、今まで生き残ってきただけのバイタリティとゲーム作りの上手さは他の追随を許さない気がする。その上でここまでユーザーフレンドリーな会社もないと思いますよ、フリーソフト宣言とかファンクラブの内容からも。
−昔から年間会員も他メーカーのものに比べ良心的でかつ特典も盛りだくさんで非常にユーザーフレンドリーであるところも良いと思います。
−ユーザーを楽しませようというスタッフの姿勢が作品の端々から伝わってくるから。
「作品の出来が安定しているから」
−はずれのない安心感。遊んだタイトル数も一番多いです。
−基本的に地雷がない。昔からのなじみだし、アドベンチャーばっかしなメーカーの中 いろんな作風の物を地雷少なくだしてる点に激しく好感をもってますし。
−遊べるエロゲーを安定供給してくれるから。
エロゲーというと「テキストADV」がほとんどのご時世にいまだゲーム性の高い「ゲーム」を作り続けている姿勢がユーザーに評価されているようです。また、そのゲームたちが安定して楽しめることも評価されていますね。
そして、そのバックグラウンドには「ユーザー志向」の強さがあることをうかがわせる結果でした。
−最も好きなブランド
(サンプル)
6.今後一番期待しているブランド
●ダントツトップのTYPE−MOON!
前回アンケートでの「次クールのアニメで期待しているもの」の結果と今回アンケートでの好感度を比較したのが下のグラフです。
こちらの設問は「今後一番期待しているブランド」です。つまり将来性に関する項目で、個別ブランド評価でも「将来性がある」でトップだったTYPE-MOONが、こちらでもダントツのトップという結果になりました。
では、どういうところに期待しているのかというと・・・
「『fate』の次が気になるから」
−期待してるんで、とりあえず『Fate』の次が楽しみ…・できてまだ間もないので勢いがある(と思う
−Fateの次には何が待っているのか、期待大!
−月姫、Fateと非常に良作。シナリオもなかなか良いし、演出がうまい。今後ともこの調子で作品を出してくれることだろう。
「まだ伸びる余地が色々とありそうだから」
−シナリオも絵もまだまだ未完成の部分があるので、それを補修できるのならばまだまだ伸びると思う。
−まだまだ新興だから伸びしろがあると思う。
−企業としての歴史が浅いから。
「同人から商業にステップアップしたブランドとして今後気になるから」
−期待出来るという点では弊社がダントツ。同人から来たのでユーザーの意見もよく知ってるし製作者個人個人が未だ成長している点が大きい。
−商業一作目は売れたが、次回作はどう来るだろうと思わせる所
−商業界でどれだけいけるか見てみたい。
−同人から商業に移って最初のFateで大成功と言っていい成果を挙げた。こうなると次はどのようにしてくるのかという期待がある。個人的には多分それほどいい者にはならないのではないかと、予想はしてるが。
好きな理由でもあげられていた「シナリオ」への評価以外をみると、こうした意見が特徴的でした。まずは、「fate」がよかったので純粋にその次回作を期待してる声があります。これは「fate」だけでなく、前作「月姫」と2連続で面白い作品を出してくれたことに対する反応といえます。
また、まだ新興ブランドということで「まだまだ伸びる」のではないかという純粋な期待の意見もありますが、多かったのは「同人」出身ブランドの今後に対して、期待・不安などがない交ぜになった思いから、「期待している」と答えた人も多そうでした。
−今後一番期待しているブランド
(サンプル)
7.エロゲーブランドに望むこと
こちらも自由回答です。主な意見を下記にまとめてみました。
(全文はこちら)
・低価格化
・価格に見合ったものを作ってほしい
・品質の向上(バグをなくすというベースの話から、個別要素のレベル向上)
・ブランドごとに得意分野を確立する
・オリジナリティの向上
・18禁ならではの表現(エロ以外の)
・エロをしっかりと
・ゲームとして斬新なものを作ってほしい
・作品の安定供給
・時間をかけてもいいからいいものを作ってほしい
・発売日の遵守
・ユーザーをちゃんと見てほしい
もちろん詳細には色々な意見があるのですが、大きくまとめるとこのような意見が目立っていました。個人的にいくつか気になった意見をあげてみます。
−「売れる作品」より「自分が創っていて楽しいと思える作品」を望む。
深い言葉です。もちろんそれだけでもダメなんでしょうけれど、「売れるためだけ」の作品のほうが多く目立っているということなのでしょうね。
−18禁=エロではないと思う。コンシュマー化を意識しながら作品を作るのはいただけない。何のために18歳以上の枠を設けているのか?TYPE−MOONはエロを抜いても18禁である。人が死ぬ描写などがそれに当たる。それでも、ストーリーには手に汗握り興奮できる。そう有意味で、もうちょっと18禁という枠を意識してフルに活用して欲しい。
これも納得。「18禁=エロ」という狭まった枠だけで物事を考えると市場はどんどんとシュリンクしていくばかりですよね。そこを「制限」と考えず、「好機」と捉えることが重要といえそうです。
−1つの作品を長く愛せるようにしてください。作品の発売が終わったらそれでおしまいというのではなくメーカーのHPでイベント絵やオフィシャルなSS等で作品やキャラクターに対する気持ちを持続できるような活動を望みます。
こうした想いを持つユーザーさんも多いことは事実。だからといって「続編」を連発しすぎるのも批判の的になります。そのあたりのバランスというか限度というのを読むのは難しそうですね。
−CG。あくまでエロゲーは『エロゲー』なのであって、『魅せる』CGは命と言える。CGを綺麗に、あるいは丁寧に作るのは必要最小限の努力だろう。欲を言えばいわゆる『アニメ絵』で萌える絵を描いて欲しい。どこの会社にも。また立ち絵の種類を豊富に。ゲームと現実をごっちゃにしてるわけじゃないが、ゲーム業界が『共感を得る』ということを目的としているならば、人生において以前と同じシーンと言うのは訪れないはずなのだから。
一番最後の「人生において〜」というのは「ほぉ〜っ」と感心させられた一言です。そういう視点はなかなか新鮮でした。
−コミックマーケットでの発売(非売品)をやめてほしい。都会からはなれている自分にとって、それは悪魔にしか見えない。できれば、通販で買うことのできるようにしてほしい。また、ギャルゲーの主題歌などをゲームを買わずにネットマネーをつかってダウンロードするシステムを確立してほしい。学生の自分はそう、何本も買うことできませんので。
これもどちらも分かる意見です。自分は東京に住んでいるので、そういう意味では恵まれているのですが、地方ユーザーの方も多くいるわけですし、WEB通販によるサービス提供も(企業として余力があるのなら)やっていただいたほうがよさそうですね。
−ユーザー全員の嗜好に合わせたものを作るなんて不可能な話なので、それぞれのユーザーが持っているメーカーへの印象、期待を裏切らないソフトを作ってほしい。
「そのブランドらしさ」のある作品を出して欲しいということですね。「ブランド・プロミス」という言葉がありますが、それは「うちは●●という価値をあなた方に提供しますよ」というユーザーとの約束事のことです。こうした基本的な概念を元に、ブランドは活動していくべきだ。というのがブランド研究の大家の言葉です。そうした「ブランド・プロミス」を達成することこそ、ユーザーの評価を高めることにつながるといえるのでしょう。
−作ったものが完全版
あー、厳しいお言葉ですね。でもおっしゃるとおりですね。コンシューマゲームとの違いはここでしょうか。まあ、あっちの場合はハードメーカーのとっても厳しいバグチェックがあるわけですが。
−時間はかかってもいいから記憶に残る作品を作って欲しいです。この作品をやってよかったと思えるような、この音楽を聴けて良かったと思えるような物を作ってもらいたいと思います。
ユーザーの方はお金だけでなく、時間というコストも使っているわけです。ですので「得られた満足感>お金+時間)」であることはとても重要なわけですが・・・それを分かって作ってらっしゃる方はあまり多くないように思います。一番最初にとりあげた「製作者にとっての作品」という一側面も大切ですが、商品である以上は、その先にいるユーザーを見てもらいたいですね。
8.エロゲーブランドにして欲しくないこと
こちらの方も主な意見をざっとまとめてみました。
・完全版などの連発
・限定版
・イベント限定グッズ
・発売延期
・発売中止
・致命的なバグ
・サポート放棄
・コンシューマ化
・アニメ化
・アクティベーションシステム
・過度なグッズ販売
・安易な続編作成
・コピープロテクト
・声優の変更
・粗製乱造
・仲たがいによるスタッフの離脱
・パクリ
いやはや色々とあるものですね。こちらも気になったものをいくつかピックアップしました。
−「安易にリニューアル版(CGやキャラ追加など)を発売すること」企画能力が低い&私たちは金儲け主義です、という事を公表しているようなもので、恥ずかしい行為だと思ってもらいたい。金儲け主義を否定する気はさらさらないが、そういった販売は自分の首を自分自身で絞めているということを認識して欲しい。
企業は利益をあげるために存在する」というのは大前提だと僕も思います。ただ、利益を追い求めるあまりの施策が「最終的に」自分の首を絞める行為になってしまうことがあることもまた事実だと思います。焼き畑農業のように、土地を食いつぶすような商売のやり方は業界全体としてマイナスだと思うのですがいかがでしょうか?
−バグと延期は勘弁願いたい。具体的にどれというわけではないが、ラスト近くの置いてきぼり展開。あまり金を使わないので一度も影響受けたことはないのだけれど、限定版やらリメイクやらでユーザーから金を巻き上げるような商品の作り方・売り方。なんとか商法みたいなやつ。見ていて印象悪い。限定版とかを買ったこないからそのへんのことが分からないんだけど、ユーザーとしても、それが嫌なら断固買わないという姿勢なんかを示してもいいんじゃないかと思ったりもする。買ってるユーザーがそれでいいと思っているのであれば、それはメーカー・ユーザー共に幸せなことだ。むしろ、どんどんやればいい。両者幸せなことならば。
最後の一言が印象的ですね。「両者幸せなことならば」・・・確かにそうした商法がまかり通っているのはそれを許容するユーザーがいるからというのもまたひとつの見方です。ただ、前のコメントでも述べましたが、将来を見据えると「今が幸せならば」いいのでしょうか?という疑問も出てくるのです。
−やっぱり延期…ですかね。8月末発売の某ゲームをプレイするために、発売日から3日間ほど予定を空けておいたのに、発売が1ヶ月延期になった時にはちょっとガックリきました。少しぐらいの延期なら当然みたいになってる体質は改めて欲しいです。
こういう方もいらっしゃるのですよね。もちろん延期をするということはそれ相応の理由があるのでしょうけれど、こういった方の期待を裏切ってしまうと最後には自分にかえってきてしまうことは忘れてはいけません。
−安易なコンシューマー移植、もしくは移植が前提の製作。ユーザー軽視にもとられかねない。
これまた手厳しい意見ですね。コンシューマー移植は製作資金の回収、ユーザー層の拡大という位置づけもあるのでしょうし、一概に否定されることではないと僕は思っていたのですが、そのやり方によってはよい印象を与えないこともあるようです。
−現在面白いとされているゲームが今後も面白いなどという勘違い。(もっとも、これは販売的には厳しい要求かも)
よく言われるのはこうしたコンテンツビジネスではユーザーの声「だけ」を聞いて作品を作っても、売れるものは作れないということですね。クリエイターはユーザーの一歩先を行っていて欲しいという切なる願いでもあります。もちろん、ユーザーのことを全く振りかえらないことも問題ではありますが・・・
−紙袋にえちぃ絵というかあまり派手なイラストを描かないで欲しい(持ち帰りに苦労)せめて片面はシンプルなデザインに・・・
激しく同意です(笑)最近はシンプルな紙袋も増えてきたと思いますけどね。
【総評】
今回は調査終了してから4月以上たってしまいました。毎度のことながら本当に申し訳ありません。
個々のブランドについての状況は皆さんが結果を見て、「ふーん」「これは違うよ」などなど色々なことを考えるきっかけになればと思います。
後半の、ブランドに求めることについてはユーザーだけではなく、製作者の方々にも見ていただけると幸いです。「何勝手なこと言ってるんだ、こいつら!」と思うかもしれませんが、これだけ「熱意のこもった」意見を言ってくれるということは、ユーザーがそれだけこの業界に対して強い関心と愛情を持っているからだと私は思います。
それではここまで長い間ご覧いただきましてありがとうございました。
2004年12月21日 文責:たま
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